2025年4月20日(日)
垣見隆・手塚和彰、五十嵐浩司、横手拓治、吉田伸八「地下鉄サリン事件はなぜ防げなかったのか」を読んだ。
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スッキリする解答が提示されるタイプの読み物ではない。
当事者が多すぎて解釈や事実が語る人によってブレてしまうオウム真理教事件について、もっとも捜査の核心に近い場所にいた、当時の刑事局長にロングインタビューを敢行するという内容。
これまで発表された資料と、渦中にいた人物との証言を照らし合わせ、矛盾やブレを追いかけていく構成がおもしろい。
垣見さんの淡々とした語りのなかに、なにかを言えない葛藤や感情の揺らぎが見えて、ひとりの人生を大きく変えてしまった事件について考えざるを得なくなる。
地下鉄サリン事件に関する重大な資料の完成をめざした編者たちの執念も見えて、事件を紐解く上で、複数の資料を参照し、情報の取捨選択を行うことの重大さを理解させてくれる一冊でもあった。
ファクトチェックが必須なフェイクニュース時代にこそ読まれるべき、ニュースや情報について考えさせられる本だと思う。
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#読書
スッキリする解答が提示されるタイプの読み物ではない。
当事者が多すぎて解釈や事実が語る人によってブレてしまうオウム真理教事件について、もっとも捜査の核心に近い場所にいた、当時の刑事局長にロングインタビューを敢行するという内容。
これまで発表された資料と、渦中にいた人物との証言を照らし合わせ、矛盾やブレを追いかけていく構成がおもしろい。
垣見さんの淡々とした語りのなかに、なにかを言えない葛藤や感情の揺らぎが見えて、ひとりの人生を大きく変えてしまった事件について考えざるを得なくなる。
地下鉄サリン事件に関する重大な資料の完成をめざした編者たちの執念も見えて、事件を紐解く上で、複数の資料を参照し、情報の取捨選択を行うことの重大さを理解させてくれる一冊でもあった。
ファクトチェックが必須なフェイクニュース時代にこそ読まれるべき、ニュースや情報について考えさせられる本だと思う。畳む
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