タグ「ドラマ」を含む投稿[5件]

「だが、情熱はある」を全話見た。

こういう実話ベースのドラマが、視聴者によってどういうふうに読み解かれるかということを丁寧に分析した上で作られている、非常に計算された作品だと思った。
基本的に、存命の人物を感動ものや偉人ものとして回収されると、しらけてしまう視聴者は多いと思う。
「だが、情熱はある」は、主人公のふたりをあくまでも『たりないふたり』として扱いつづけ、青春ものでも感動ものでもなく、ただ『なにかがたりない人たちのあがき』として最後まで走っていったのがとてもよかった。
恋愛に関してあまり掘り下げなかったのも、彼らの恋愛を掘り下げることで、そこに感動ドラマや成功ドラマが発生してしまうから、あえて避けて通ったんだろうなと勝手に思う。恋愛・結婚って、世間的に見て『たりてる』ものだしなー。

それだけでなく、最終回では現実と虚構が合流していったり、「美女と結婚できたんだったらもう『足りてる』じゃねえかよ、勝ち組じゃん」「もう、人見知りじゃなくてコミュ強じゃん」という山里・若林それぞれのリアルでのアンチへのアンサーを行っているところもおもしろい。
「だが、情熱はある」の1話放映時と時間軸が合流していくところも圧巻だったなー。

あと、最後まで見て、やっぱり春日の描写があまりにも好きだった。
春日やしずちゃんにも悩みや苦しみは当然あるはずだし、彼らの人生にも若林・山里コンビと同じくドラマがあるはずなのに、そこはバッサリと切り取って、ただ明るいだけの光として春日というキャラクターを作り上げているのが、ドラマ全体を明るい空気に仕上げている。
みんなが「たりないふたり」を見ているときに、春日だけ自分の番組を見ていたくだりとか、好きすぎるよな……。

お涙頂戴の感動ドラマではなく、どん底からのサクセスストーリーでもなく、ただ足りない人たちが足りないままの状態で前に進んでいく、現実的な自己肯定の物語。
『足りない』を『足りてる』に変える、キャラクターを成長させるのが従来のドラマの在り方だけど、この作品ではそれをあえてやらずに、足りない状態をそのままに愛そうとする。その結果として、物事がうまく回りはじめる。
それを見た視聴者もまた、違う自分に変わるのではなく、今の足りない自分を愛してみようと思う。そんな希望に満ちた作品だった。

#ドラマ

テレビ東京のヒューマンホラー・サスペンスドラマ「何かおかしい2」を全話見た。
いやー、おもしろかった!
ヒトコワ好きにはたまらない作品だった。1期はどんな内容だったのか、気になる。

全話通して、生放送の怖さが丁寧に描写されていて、非常にゾクゾクした。
普段から、生放送にはどことなく居心地の悪さや不吉さを感じている。
「紅白歌合戦のけん玉はちゃんと成功するのか?」「フィギュアスケートのジャンプが失敗したらどうしよう」「賞レースが尺に収まりきらなかったらいやだな~」「苗山さんが中継の途中で別人になっていたら怖いな」といった小さな不安に始まり、不審者がスタジオに乱入したり、不慮の事故で半身不随になってしまったり、急に殺害されたり……といった重大な事件も、想起せずにはいられない。

編集なしで突き進んでいく生放送は、どんなことが起きても絶対に取り返せないし、取り繕えない。
映ってはいけないものが映っていても隠せないし、映ったものは一瞬でネット社会に拡散される。
そんな生放送のスタッフの中に、明確な『悪意』を持っている人間が潜んでいたら、いったいどうなるか。
そして、その悪意の吹き溜まりに視聴者が魅了されてしまったら……。

徹底的にヒトコワを極めているため、ホラードラマ特有のチープな絵面などは比較的少なめで見やすいと思う。
むしろ、カメラワークがチープであればあるほど生放送っぽくなって、臨場感があるのがよかった。
MCとして、リアルでもこういう番組にいそうなタイプの芸人をキャスティングしているのもいい。
さらば青春の光、もう中学生、最高の人間あたりは「リアルオビナマ」っぽさがあって、めちゃくちゃツボだったなあ。吉住さんをドラマで見られて嬉しい。

特におもしろかったのは「めいこん」「ほんもの」「ぷろばびりてぃ」あたりかな。
得体のしれないババアが出てきてすべてをぶち壊すの、テンション上がる。

#ドラマ

ドラマ版「パリピ孔明」に森山未來が出るらしい。
「いだてん」と「みをつくし料理帖」を経て、すっかり森山未來のプチファンとなってしまっているので、たぶん見ると思う。

第一報が来たときは「アニメで見て話知ってるから実写はいいかな~」とスルーしようとしていたのだが、続報で追加出演者のビジュアルが出てくるたびに「これはものすごくガチな実写化なのでは……!?」という期待が高まっていく。
どんな実写になるんだろう。

#ドラマ

「三千円の使いかた」を見終わったので、「だが、情熱はある」を見ている。いま、3話。

芸人好きとしてはかなり楽しめるドラマに思える。
毎回、起承転結のほぼない話にもかかわらず、構成がすごくうまくて、まだ出会っていないふたりの人生がちょくちょくリンクすることでメリハリをつけてるのがおもしろい。

ただ、いたたまれなくて早期離脱した錦鯉のドラマと同じく、まだまだ存命かつ売れている状態の人の人生をドラマにしてしまうことのむず痒さはやっぱりあるかな。

あと、春日という最強の理想の友だちだけはフィクション感が強い。
最終回でイマジナリーフレンドだと明かされてもおかしくないレベルで、「こんな友だちいるわけないだろ!!」と言いたくなる。
若林&山里がそれぞれのクズぶりを遺憾なく発揮する横で、春日だけが美しい偶像として存在している異様さよ……なんなんだ、このかっこいい友だち。
最後、どうなるんだろうなー。

#ドラマ

「霊媒探偵・城塚翡翠」5話を見た。

2話と3話を見逃してしまった(録画はした)のだが、4話と5話だけでも反則級におもしろい。
ロジック硬めで大満足。「踊る人形」を引用してくるところも好きすぎ。
1話を見たときの物足りなさや違和感に対して、ちゃんとアンサーがあったのは嬉しかったなあ。
「あなたが物足りないと思ったその直感……合ってますよ!!」と言ってくれるようなタイプの作品、いいよね。

「『異能』で一足飛びに突き止めた真相に『論理』で説明をあとづけする」という構造が流行していると一昔前に思っていたのだけれど、どうやらこのよくある構造の裏をかいていくという新たなフェーズに突入しているようだ……というときめきもあり、嬉しいドラマだった。原作を読みたくなった。

こういう構造の作品を映像化するにあたって、連続ドラマという形式はおそらくタブーであったと思う(キャラクターの扱い的にも、視聴率がとりづらい構造であるという意味でも)。
それをあえて丁寧にやったというところが非常に挑戦的で、好感度高いなと思う。
視聴率がとりたいのなら、王道ストーリーでキャラクターに愛着を持たせて、ちょっとずつ話を盛り上げていく無難な構成のほうがたぶん強いだろう。
不完全な謎解きを提出してしまうことで1話や2話で脱落する可能性を上げているうえ、ラストでそれまでに出てきたキャラクターや俳優が好きだった人を振り落とすかもしれないような冒険に出ることはリスキーだ。
だが、本格の在り方としてはこれがあまりにも正しい……!
本格ファン一本釣りともいえるドラマで、満足度が高かった。来週からどうなるのかも気になるところ。

#ドラマ

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