2022年2月15日の投稿[1件]

ボウケンジャーの超全集を久しぶりに読んでいた。

日笠さんのあとがきで、『困難』を『強い意思で乗り越え』て、『大事なもの』を手に入れるプロセスはすべて『冒険』である、というくだりがあって、これができる人はみんなボウケンジャーの一員なんだよな~~~!としみじみと噛みしめた。すべての人の人生に『冒険』はある。

ボウケンジャーの好きなところは、暗くて重い過去を持つメンバーばかりが集まっているにもかかわらず、最終的な結論が「それでも、冒険がしたい!」、「ワクワク・ドキドキがほしい!」という超絶ポジティブなところ。
絶望的な最終決戦の前ですら、「まだまだ、冒険がしたいんだ!」というポジティブ系の理念を提示してくるのがいい。
使命だから仕方なく戦っているのではなく、戦いたいから戦っている、という強靭な論理。

ボウケンジャーは半端ない職歴とスキルを持ったスペシャリストの集団で、われわれ一般人には到底手の届かない存在に思えるけど、実際のところは「冒険がしたい」と思える心だけあれば、ボウケンジャーになれる。
自分が戦隊作品に求めているものは、こういうポジティブさだと思う。
苦難のなかでも前を向こうと思える気持ちが美しいし、勇気づけられる。

「あぶない相棒」や「亡国の炎」のような悲痛なシリアス回もボウケンジャーの華なんだけど、このあたりの話のテンションで最終決戦を描かれていたら、たぶん今ほどボウケンジャーのことを好きにはならなかったのではないかと思う。
こういうシリアス要素を極めている回が、主張しすぎず、スパイスのようにちょうどよく合間に入ってくる塩梅が非常に好きだ。脚本のバランスがいい。

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