2022年5月22日の投稿[1件]

「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」第12話を見る。

嘘をつくと本当に死んでしまう体質の桃井タロウが、良かれと思って真実を口にしてしまったせいで周囲の人達が不幸になっていく。
どうにか正直なままで上手に生きていく選択をしようと努力する……という筋書きで、コンセプトが完全に「正直不動産」であった。
偶然の一致なんだけど、今回のメインキャラの一人、タロウの同僚の男の名前が「キリヤマ」(漢字はどう書くのかわからなかったが)なのも「そんなの、正直不動産じゃねーか!!!」と思った。
正直不動産は嘘つきが後天的に正直になってしまって苦労するという話だけど、桃井タロウは生まれながらにこの状態だというのがあまりにも悲劇的で、嘘に満ちた社会をどのように生きていくかという現実の世界の問題そのものにも思えてくる。

自分の口にした真実の暴力性に思い悩んだタロウがソノイに相談しに行くという熱い展開で、来週はこのソノイとタロウとの絆がメインになっていく。
敵陣営と味方陣営が、そうとは知らないままつながってしまう展開、井上敏樹の得意技っぽい。
タロウって、自分の持つ暴力性を気にするような性格だったんだなあ……という驚きもあるし、嘘を見抜くことが上手な猿原と、真実かもしれない可能性を勝手に捨てないタロウというふたりの対比も美しく、見ごたえのある回だった。

正義のヒーローに必要な資質とは、他人の嘘を見抜くという名探偵のような能力ではないし、他人を片っ端から疑うような人間性でもない。
どんなに嘘っぽくても、1%でも真実である可能性があるなら、相手を信じぬく力なのだろう。
きららを最後まで信じきれたのは、ドンブラザーズのなかでただひとり、タロウだけだった。
この事実は、やっぱりタロウこそが本物のヒーローで、それ以外の四人はまだ『お供』にすぎないということを指し示しているんだろうか。

なお、12話にしてようやく合体がお披露目された。
キジブラザーのパーツが、存在しなくてもロボ自体は稼働できるような位置にあるのが、「キジブラザー、離脱か代替わりするんじゃないか?」と常々疑っている人間からすると、かなり不穏である。
剣は別のものを調達できそうだし、翼もなくてもどうにかなりそうだよね……。

#視聴メモ

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