2022年7月7日の投稿[1件]

「るてんのんてる」(2022年7月1日分)を見た。

今回は、「笑いを操れ!最新AIを使った新感覚お笑い賞レースが開幕」。
参加している各芸人が事前に自分のネタを分析して「ウケ予想グラフ」を作成し、客の笑いの量を判定するAIによって笑い声を分析する「AI判定グラフ」とどれくらい一致するかを競う賞レース。
「ウケた人が勝ち」ではなく「グラフと一致させた人が勝ち」というルールがおもしろい。

参加者は、真空ジェシカ、カベポスター、金の国、くまだまさしの四組。
それぞれ漫才、漫才、コント、ピン芸で勝負していた。
ウケをグラフに変えると、細かいグラフであればあるほど、どうしても本来の笑いと予定していた笑いとのあいだに時差が生じてズレてしまう。

カベポスターはかなり緻密に笑いどころを計算していたが、出だしのギャグが思っていたよりウケなかったことで動揺して早口になってしまい、すべての予定がちょっとずつズレていくという事態に……。
この企画に対して一番まじめに向き合っているグラフだったので、微妙なズレがすごく残念。

なお、一番不利なのは、たぶんピン芸。
くまだまさしの、お客さんに話しかけながらじわじわと反応を引き出していくという、ライブ感が強く予測が難しいギャグスタイルと、予測どおりに笑いを操るというコンセプトはかなり相性が悪かった。
これはそういうスタイルだから仕方ない……としか思えない。

そして、ブッチギリで中間第一位を取った真空ジェシカのやり口が知的な裏技で、本当におもしろかった。
客の「ウケ」を細かい時間で予測するのは本当に難しい。
ウケた直後にお客さんが急に静かになるわけではなく、あまりにもおもしろいとずっと笑っていたりもする。
客の質によっては思ったよりウケないこともある。
しかし……客が「ウケてない」時間を予測するのはめちゃくちゃ簡単である。
笑わせようとしなければいいだけだから。
つまりこの賞レース、理論上は「わざとウケさせない」時間で大量コンボを稼ぐことで簡単にクリアできることになる。

真空ジェシカが作成したグラフは、「最初の3分の2ほどは客が笑わないようにひたすら川北がよくわからないことを話し続けてガクは何もしない。ラストで急に話の方向性を変えて大笑いに持っていく」というものであった。賢い。
これなら、グラフの転換点がひとつしかないので、時差が生じる可能性があるのもその一回のみ。
他の芸人たちがちょっとの時差でグラフの曲がるタイミングの予想を外しまくってコンボがつながらないのを見ると、この攻略法が唯一無二の勝利の方程式だということがわかる。
最後の大笑い部分で失敗したらゼロ笑いになりかねない危険なスタイルだが、「グラフに合わせた人の勝ち」なので、そうなったとしてもコンボ数ナンバーワンは確実に取れそう。

しかし……これで勝った場合、見ている側には満足感がまったくないので、賞レースとしては最悪の展開なのでは……!?というハラハラ感もある。
こういうRTA的な発想が普通に出てくるの、楽しすぎるな……。

いったい、来週の第2ラウンドでどんな決着がつくのか。
トップの真空ジェシカは逃げ切れるのか。
続きがめちゃくちゃ楽しみだ。
個人的には、ここでカベポスターが逆転して、きれいに終わってほしい。

#視聴メモ

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