2023年1月22日の投稿[1件]

2017年版の実写の「美女と野獣」を見た。
実写版は二種類あるんだけど、これはディズニーのほう。
前からアニメ版を見直したかったのだけれど、せっかくだから実写で見てみるか、ということで。
ベルは、本と空想が大好きで知性を重んじるという属性がオタクにはすごく刺さるというか、共感しやすいキャラクターで好き。
エマ・ワトソンがこの知的なヒロインに合いすぎてて、かなりベストキャスティングだと思う。

曲もどれもクオリティ高くて、現在の感覚で聞いても名曲である。
どれも細部は違うけどほぼ同じ曲なので、アニメ版を思い出せる懐かしさもある。

あと、呪いで物にされちゃった人たちが、ちゃんと物のCGの状態と俳優さんの顔の雰囲気が似せてあるところとか、芸が細かくていいなー。
ちゃんと元の顔を再現してあるっぽい。

実写版で異質なのはガストンの存在感。
酒場のテーブルの上で暴れまわり、その場にいる全員に自分を讃えさせるミュージカルシーンは圧巻。
「グレイテスト・ショーマン」でもバーのカウンターの上で踊るみたいなシーンがあった気がするけど、こういうのってテンション上がるよな~。
野蛮で狡猾、女性をトロフィーとしてしか見ていないうえに簡単に人を殺してしまうという最低な悪役なのだが、自分の欲望に正直に生きているあたりが絶妙に憎めないというか、こいつはいったいどこまで道を踏み外してしまうんだ……というハラハラ感が楽しい。
醜い野獣と対比させるために、とことんまで『映える』男としてビジュアルが完璧に作られてるのがおもしろい。
これで、野獣を獣だけどめちゃくちゃかっこいい造形にしちゃったりすると、たぶん成り立たないんだと思う。
「こんなに見た目がかっこいい男が出てきても、視聴者はそちらになびかずにいられるのか?」と視聴している側のルッキズムの感覚を揺さぶられているような感じすらする。

そんなガストンだけど、なんとル・フウとの出会いのエピソードのスピンオフドラマの企画が持ち上がっているらしい。
2022年春に撮影開始だったはずが、現在は延期中なんだとか。
本編で悪役としてきれいに完結しているのでスピンオフはいらない気もするけど、どんな話なのか気になるなー。

#映画

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