2023年10月10日の投稿[2件]
2023年10月10日(火)
2023年10月10日(火)
「ドラゴンボール超 スーパーヒーロー」を見た。
ドラゴンボール超の批判されがちな点として、インフレの激しさや、強くなりすぎた悟空への感情移入のしづらさがあるが、こういった問題を一時的に解決する映画として、「スーパーヒーロー」は非常に優秀な一本だと思う。
かつて、「ドラゴンボールZ 神と神」で、『破壊神』という絶対に超えられない別次元の強さを持つ存在によって、人間とサイヤ人をベースにするインフレの体系をぶち壊すという方法論が好きだった。
破壊神と天使、他宇宙を登場させることによって、ドラゴンボールの世界には悟空よりも強い存在がたくさんいるということが明かされ、その後のドラマが作りやすくなった。
絶対に勝てない相手がいる、孫悟空は最強ではないとわかったことは重要で、その後もシリーズをつづけていく上で、なくてはならない作品だった気がする。
「スーパーヒーロー」は、「神と神」とは別のアプローチでインフレ問題と向き合う。
「神と神」はインフレのさらに上に視線を向けた作品だったが、「スーパーヒーロー」はインフレの下側にスポットを当てた。
悟空、ベジータ、ビルス、ウイス、そして魔人ブウとブロリー。
超サイヤ人ゴッドSS以上であったり、ボスクラスに匹敵する強さの存在が場にいると、普通の戦闘要員は活躍できなくなり、キャラクターとして死んでしまう。
序盤から愛してきたキャラたちが、急激に魅力を失って単なるお荷物になってしまう悲しさは、かなり前から作品内に漂っていた。
今回は、このあたりの異次元に強すぎる人たちをあえて物語の舞台から『締め出す』ことで、ピッコロと悟飯、そしてガンマ1号と2号の活躍を描いているのがいい。
ピッコロさんの活躍が見たいという願望は、ドラゴンボール超に限らず、以前からみんなが共有していたものだと思うので、それがきっちり解消されたのはよかったなあ。
ピッコロさんは、適度にコミカルで、常識的で、それでいて強くて、すごく感情移入しやすいキャラだったんだなあ……ということを改めて知るのだった。主人公適性が高い……。
もう一本くらいピッコロさん軸の話があってもいいのでは?と思うくらい。
悟空や悟飯と比べると、違和感なくスッと感情が同期できるから気持ちよかったな。
また、超サイヤ人ゴッドSSクラスのキャラを排除した上で立ち向かう敵がレッドリボン軍というのも、やっぱりよくできている。
まったく新しい敵ではなく、かつてインフレする前に倒した敵を、ほぼインフレ抜きのキャラたちで倒すという熱い展開。
「ブロリー」のようなシリアスなトーンではなく、全編を気楽なギャグで包み込んだ、かつてのレッドリボン軍がいたころのテンションで仕上げているのも、こだわりを感じる。
とても考え抜かれた映画だと感じる。畳む
#映画
ドラゴンボール超の批判されがちな点として、インフレの激しさや、強くなりすぎた悟空への感情移入のしづらさがあるが、こういった問題を一時的に解決する映画として、「スーパーヒーロー」は非常に優秀な一本だと思う。
かつて、「ドラゴンボールZ 神と神」で、『破壊神』という絶対に超えられない別次元の強さを持つ存在によって、人間とサイヤ人をベースにするインフレの体系をぶち壊すという方法論が好きだった。
破壊神と天使、他宇宙を登場させることによって、ドラゴンボールの世界には悟空よりも強い存在がたくさんいるということが明かされ、その後のドラマが作りやすくなった。
絶対に勝てない相手がいる、孫悟空は最強ではないとわかったことは重要で、その後もシリーズをつづけていく上で、なくてはならない作品だった気がする。
「スーパーヒーロー」は、「神と神」とは別のアプローチでインフレ問題と向き合う。
「神と神」はインフレのさらに上に視線を向けた作品だったが、「スーパーヒーロー」はインフレの下側にスポットを当てた。
悟空、ベジータ、ビルス、ウイス、そして魔人ブウとブロリー。
超サイヤ人ゴッドSS以上であったり、ボスクラスに匹敵する強さの存在が場にいると、普通の戦闘要員は活躍できなくなり、キャラクターとして死んでしまう。
序盤から愛してきたキャラたちが、急激に魅力を失って単なるお荷物になってしまう悲しさは、かなり前から作品内に漂っていた。
今回は、このあたりの異次元に強すぎる人たちをあえて物語の舞台から『締め出す』ことで、ピッコロと悟飯、そしてガンマ1号と2号の活躍を描いているのがいい。
ピッコロさんの活躍が見たいという願望は、ドラゴンボール超に限らず、以前からみんなが共有していたものだと思うので、それがきっちり解消されたのはよかったなあ。
ピッコロさんは、適度にコミカルで、常識的で、それでいて強くて、すごく感情移入しやすいキャラだったんだなあ……ということを改めて知るのだった。主人公適性が高い……。
もう一本くらいピッコロさん軸の話があってもいいのでは?と思うくらい。
悟空や悟飯と比べると、違和感なくスッと感情が同期できるから気持ちよかったな。
また、超サイヤ人ゴッドSSクラスのキャラを排除した上で立ち向かう敵がレッドリボン軍というのも、やっぱりよくできている。
まったく新しい敵ではなく、かつてインフレする前に倒した敵を、ほぼインフレ抜きのキャラたちで倒すという熱い展開。
「ブロリー」のようなシリアスなトーンではなく、全編を気楽なギャグで包み込んだ、かつてのレッドリボン軍がいたころのテンションで仕上げているのも、こだわりを感じる。
とても考え抜かれた映画だと感じる。畳む
#映画
芸人を集めていろいろ無茶をやってみたが、まったく登録者数の伸びなかったチャンネルに対する「復活させてほしい!もう一度見たい!」という最初のお便りに「Hell Noですね」と答える永田さんが味わい深かった。
が、それ以上に、かつて永田さんに「デートしてください」とDMを送っていた人とのやりとりがすごくおもしろくて、ナマの人間を感じた。
普通にお笑いを楽しんでいるぶんには、芸人に「デートしてください」「セックスしてください」などとワンナイトを望むDMを送るような存在はモンスターであり、こちらの言葉が通じるような人間ではないのだろうなと思ってしまう。
そして、そのような存在と自分の人生が交わることもたぶんない、と勝手に断定してしまいそうになる。
でも、当たり前だけれど、そんなDMを送るような人もひとりの人間であり、普段は働いたり学校に行ったりしていて、セックスを断られたあとも普通に生活しているのだ。
DMを送ったことを後悔することも、その過去をなかったことにしたいと願うことも、芸人とセックス以外の関係性を模索することもあるのだろう。だれにも見えないだけで。
「他の誰でもない、永田さんだからデートしたいんです」と切実に語る彼女は、本当に永田さんのことだけが好きなんだろうなと思うし、そこにある思いは誰にも否定できない。
永田さんは彼女とのお付き合いを断っただけで、彼女とはなにもしていないのに、まるで良い元カノであったかのような流れがすごく楽しかった。
ワンナイトして別れるよりも、こういう関係性になれるほうがずっといいのではないか、と思わせる。
普段は見えないブラックボックスのなかを垣間見たような、不思議な回だった。
絶望ラジオを聞くたびに思うのだが、果たして、これは『お笑い』なのだろうか?
すごく楽しいし、げらげら笑ってしまうこともあるけれど、たまに『お笑い』の奥にある、よくわからない謎の穴のなかを見ているような気がして、むしょうに不安になる。
#ラジオ