2024年2月20日の投稿[2件]

アンデシュ・ハンセン「スマホ脳」を読む。
狩猟生活をしていたころと、人間の肉体の仕組みは変わらないのに、生活の内容が激変したことで、ギャップによる不調が生まれるのだということを丁寧に説明してくれる良書。
人間の体の仕組みと、スマートフォンがそこに与える負荷の内容を解説してくれているため、単なる感情としてのスマートフォン憎し、デジタル憎しというだけではなく、科学的に実証されている害がわかる本となっている。
スウェーデンでは、ベストセラーとなったこの本に基づいた教育が行われており、子どもへデジタルがもたらす害が日本よりもちゃんと意識されているらしい。

スマートフォンやSNSを売り出している側の人たちは、自分の子どもにはデバイスを触らせないようにしている……というあたりの話は、やはりスマートフォンもSNSも、ドーパミン依存を生み出す麻薬のようなものなのかな、と思わせる。
また、幾多の研究を元に、「うつの人がスマートフォンをよく触る」のか、「スマートフォンをよく触るからうつになる」のか、卵と鶏、どちらか先なのかに慎重に言及してくれるところも、誠実で好きだった。

意外だったのは、スマートフォンを『触る』ことで、脳の機能が低下したり学習効果が落ちたり、メンタルの状態が悪くなるだけではなく、寝る部屋や学習スペースにスマートフォンが『置いてある』だけで、睡眠の質や学習効果が大幅に低下するというくだり。
人と雑談しているときに、机の上にスマートフォンを置いておくと、雑談の内容がつまらなく感じる、というのも驚きだ。
スマートフォンのアラームを、無料で使える目覚ましとして活用している人はかなり多いと思う。
が、ドーパミンの素が枕元に置いてあるだけで、脳がドーパミンを意識して気が散ってしまい、睡眠の質は低下する。
目覚まし時計を購入し、スマートフォンを寝室から追い出すだけで、睡眠の質は大幅に向上するということになる。
ちょっとやってみたいが、スマートフォンの目覚まし機能が生活に根付きすぎていて、いまから時計に切り替えるのは勇気がいるなあ。

#読書

美容院に行ってきた。
散髪中、美容師さんが「えっ!?」と戸惑った声を上げる。
そして、「なんか、すごいくせ毛の白髪が3本生えてますよ。切りますか?」と問いかけられた。
切って見せてもらうと、たしかに凄まじくクルンクルンに丸まった、長い白髪が3本あった。まったく黒い部分がない。
今まで、長い髪の裏側でひっそりと丸まって隠れていたのが、周囲の髪を切ったら顔を出したらしい。
昔からずっと直毛なので、くせ毛が生えてくるということ自体が初めてだが、並んで生えているうえに、ぜんぶ白髪というのがどことなく異様で怖かった。
「別の人の髪みたいですね」と美容師さんが冷静にコメントしており、ホラー映画のはじまりっぽかった。
これが年をとるということなのか。それともなにかの呪いなのか。
本当にウソみたいに真っ白で、動物の毛かなにかみたいだったな。

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