2024年3月17日の投稿[1件]

文房具を愛しつづけて十年以上が経つが、好きになればなるほど、真理と欲望のあいだに板挟みにされる感覚がある。
自分が得た真理とは、『文房具は少なければ少ないほどいい』ということ。
ノートは持ち歩き用と家用の2冊で完結しているのが一番美しいし、手帳は1冊でいいし、万年筆も普段遣いは1本でいい。
ボールペンやシャープペンなんかも、本当に書き心地のいい1種類だけあれば、それでいいと思う。
文房具は、コレクションではなく実用品だ。
どんなに素敵なノートでも、万年筆でも、使われなければ意味がない。

文房具が好きであれば、店で新作を見たり手に取ったりするのは至福の時間だが、そうやって店で見た新作がスタメンになることは、ほとんどない。
ノートも万年筆も、すでに一番使いやすい品を見つけてしまっているので、これ以後、新しいものに手を出すのは意味がないな、と思ってしまう。
でも、ウィンドウショッピングは本当に大好きなので、文房具屋を見つけたら必ず立ち寄ってしまう。
買わないのに見てしまうというのは矛盾している気がするんだけど、でも、見ちゃうんだよな。
欲望に負けて買うこともある。
そして、買ってみたら、新たなスタメンに……ということも、たまにある。

しかし、特に万年筆に関しては、『使って、ペン先を育てる』道具であるという性質上、お気に入りに出会えたあとは、新たなものを買う必要性って全然ないなあ、と定期的に確認している。
お手入れも丁寧にする必要があるため、ずぼらな人間には複数管理するというのは難しい。
もちろん、今のものが壊れたら次を買う必要はあるけど、『購入する』『所持する』のが目的ではなく、『育てる』ほうを優先していかないとなー、と。
最近は、セーラーのプロギアスリムで日記を書いている。浮気しないようにしていきたいが、やっぱり新たな万年筆の誘惑は常にあり、欲望と真理が戦いつづけているのだった。

#手帳

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