2024年8月27日の投稿[2件]

近藤史恵「幽霊絵師火狂 筆のみが知る」を読んだ。
明治維新を経て、世の中が一気に変わりはじめた時代。
老舗料理屋「しの田」のひとり娘・真阿は、胸を病んでいると言われ、部屋にこもりがちな鬱々とした生活を送っていた。
ある日、「しの田」の二階に居候が来ることを知らされ、好奇心に胸を躍らせる。
彼は著名な幽霊絵師で、名を『火狂』といった。
彼のもとに絵画に関する悩みをもつ人々が訪れるたび、真阿は彼と心を通わせながら、謎を解いていくのだった。

一応、出版社の説明には『絵画ミステリ』と書かれているのだが、どちらかというと怖くないホラーっぽい体感があり、がっつりとした謎解きは少なめかもしれない。
ミステリとしてもホラーとしてもやや薄味で、でも、その薄味さや想像で補う余白が妙に心地よくて、さらっとした読み応えだった。
文体もあっさりしているので、たぶん一日あれば読めると思う。

ふたりの距離感が絶妙に優しく、世間知らずな真阿を見守る、ひとりのおとなとしての火狂がとても魅力的だった。
近藤さんの作品は初読みだったんだけど、他の作品も読みたいな。畳む


#読書

メルカリで昔のジャンルを検索して見るのが、タイムマシンみたいで楽しい。
最新のジャンルだと転売ヤーだらけなので、見ていてそこまで楽しくはないのだが、90年代・00年代の作品名で検索したりすると、当時子どもだった人が購入してそのまま家に置きっぱなしにしていたのであろうグッズがたくさん出てきて、見ごたえがある。

ヤフオクよりも、古くてボロボロのものを売っているような人の割合が多い気がする。
ボロボロであればあるほど、「家でずっと眠ってたんだろうな~」「昔、たくさん遊んだんだろうな~」と、感慨深くなる。
レアなグッズもそこそこあって、グッズハンターとしても楽しめるんだよなあ。

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