2025年4月15日の投稿[1件]

「永田敬介の絶望ラジオ」を久しぶりに聞いた。
しみじみといい。
毎週聞くのではなく、たまにまとめて聞くくらいの距離感がちょうどいい……もちろん、毎週聞いてもいい。
なんとなく、芸人ラジオ界の駆け込み寺のような存在だと思っている。
芸人ラジオをいろいろ聞く中で、業界内における暗黙のルールが嫌な形でその場にあることがちょこちょこあるんだけれど、絶望ラジオと炎上喫煙所と煩悩ガールはそういう業界ルールから隔離されているから、居心地いいんだよな。

今回、印象的だったエピソード。
父にモラハラを繰り返し受けてトラウマになり、父が死んだあとも絶望ラジオに愚痴を送ってくるリスナーがいる。
それに対して、「天であなたを見守っていません」「千の風になってもいません」「墓の前で泣かないでください、そこにいません。もうどこにもいません」「ディオのように父親の墓につばを吐いてもいい」と、永田さんが畳み掛けるように慰めていたのが本当に好きだった。
「死んだ嫌なやつの話はいいんだよ。何千何億の死んだやつのひとつになったんだ。嫌な気持ちだけ残していったやつの話はもういい」

こういう話って、「子どもを愛していない親なんていません!!」「死んだ人の悪口を言うなんて!!」みたいなクソ回収をされがちだと思っているんだけど、子どもを愛していない親が『いる』ことを知ってしまっている人からすれば、それを言われるだけで第二のトラウマになるだろう。
ここで父親の側ではなく、リスナーの側に完全に寄り添った答えができるのが、永田さんなんだよなあ……。
「死んだ人の、それも肉親の悪口を言うなんてよくないですよ」ではなく、「嫌なやつは、もう死んでいなくなった。生きているおまえの勝ちだ」というスタンスでいられることの強さ。
ここにあるのは、ラジオという虚構のエンタメではなく、絶望という現実なのだなと、永田さんの語りを聞いているとしみじみと思うのだった。畳む


#ラジオ

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