2025年7月25日の投稿[2件]

ハリエット・アン・ジェイコブズ「ある奴隷少女に起こった出来事」を読んだ。
1861年に出版された、ひとりの奴隷の少女の自叙伝。
奴隷として生まれ、主人からさまざまな搾取を受け、差別や迫害に耐え、逃亡しながらも常に光を求めた女性、リンダ。
あまりにショッキングな内容から、長い間フィクションだと判断されていたが、実は筆名で書かれたノンフィクションだったという本だ。

リンダの前向きさに心打たれると同時に、人間が人間を買うことの残酷さや、「そうあって当たり前」である風潮のなかに根深い差別があることなど、令和だからこそ考えさせられる一冊だったと思う。
奴隷を奴隷として残酷に扱った人々は、決して全員が悪人であるわけではなかった。
そうすることが当たり前の常識であり、むしろそうしないことは紳士にふさわしくなかったことすらある。
逃亡生活のなかで、リンダは人の優しさと残酷さの両方に触れ、常にぎりぎりの状況の中、自分の尊厳を守るための究極の選択をしていく。
リンダに優しくしてくれた白人もいたし、リンダを奴隷狩りに差し出そうとした黒人もいた。その人の人間性と人種は直接は関係ない、ということがこれだけでもよくわかる。
人種ではなく個を見ること。どんな状況でも誇りを失わないこと。いつでも自分が正しいと思う選択をすること。
この一冊からなにを読み取るかは人によって違うと思うが、読むべき一冊であることは間違いない。

日本人は差別に無自覚な人が多いと思うのだけれど、今回の参院選の結果があんなふうだったことも踏まえて、自分が無自覚に差別を行っていないか、その足で誰かを踏みつけていないかを常に確認していく必要があると感じた。良書。畳む


#読書

Kindleに大量にたまった未読漫画を、どうにか読まなきゃな~と思っている。
全巻激安セールみたいなイベントのときについつい買って、そのままになっていたりとか。
なにを思ったのか「ゴルゴ13」の序盤を少し買っていたり、これまでの人生でたぶんほとんど通っていない気がする(アニメはちょこちょこ見ていたけど漫画で読んだことがない)「地獄先生ぬ~べ~」の無印を全巻買ったり、懐かしの「破天荒遊戯」を買ったりと、ここ最近だけでもかなり買い物をしている。「彩雲国物語」のコミック版も買ったなあ。
漫画以外だと、ブギーポップマラソンも折り返し地点で休憩中だったり、バッカーノ!も買い直していたりする。

そろそろガッツリ整理して読み出したいな~と思うのだが、整理する機能があまりちゃんとしていなくて、どんどん埋もれていくのであった。
読むぞ!

#読書

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