2025年10月23日の投稿[1件]

「キングオブコント2025」をようやく全部見た。
ということで、ざっくりと自分用に感想をメモしておく。


■1組目 ロングコートダディ 「もぐどん」(最終順位:1位)
2024年の「花屋」のネタと同じく、なんとな~くリアルにちょっとだけ嫌なことを言う人を題材にしたコント。
ただ、個人的にはこの構造なら「花屋」のほうが良ネタだったなあと思ってしまい、あまり楽しめなかった感もある。ロコディのファンタジー系のネタがそんなに得意ではないのかも。リアルな描写がうまいから、リアル系で振り切ってほしいんだよな。

■2組目 や団 「餃子」(最終順位:2位)
いつもどおりの安定したや団。構成が巧みで、いい感じに伏線回収してくれる気持ちよさ、伊藤さんの異様なキャラなど、通常運転だったのだが、四年連続ともなると、通常運転だけでは優勝までは駆け上がれないのかと思わせる難しさがあった。ついつい、これまでの良ネタと比べちゃうんだよなあ。

■3組目 ファイヤーサンダー 「復帰」(最終順位:同率5位)
攻めに攻めた風刺ネタで、残念ながら5位。攻めすぎてあまり伝わっていなかったが、伏線回収や、溜めに溜めてから真実を明かしたりする構成がおしゃれで好き。来年もいてほしいな。

■4組目 青色1号 「石井さん」(最終順位:4位)
そこまで強い印象を残す話ではなかったのだが、最後まで見てから考えると、今回の大会で唯一と言ってもいいほど、良心的でまじめな、地に足のついたコントだった。ほかがぶっ飛びすぎていて、逆に貴重な枠だったのではないかと思う。仮屋さんの存在感がよすぎた。遅効性の輝き。

■5組目 レインボー 「女芸人」(最終順位:3位)
一巡目で一番おもしろかったと思う。なんとなくゴールは見えているのに、ふたりの関係がどうなるのか気になるわくわく感。応援したくなる恋模様。飲み会のリアルな空気。今回、リアルなコントがすごく少なかったせいもあって、これが1位でもよかったのでは?という気持ち。

■6組目 元祖いちごちゃん 「試飲販売」(最終順位:9位)
間を駆使した独特の雰囲気のコントで、すごく好きだった。M-1もそうだが、こういうのんびりした時間の使い方をすると、ボケ数が少なくなるから、賞レースではかなり不利に働くんだよな。
なんとなく、M-1で「POISON GIRL BAND」を見て「おもしろいのに、なんでこんなに順位低いの!?」と思ったという、昔のことを思い出した。
もう一展開あったらすごく跳ねたかもしれないと期待してしまった。

■7組目 うるとらブギーズ 「俺のレール」(最終順位:8位)
こ、これは見るからにダメだろ~!ダレてる~!と思わせるハラハラネタ。攻めすぎている。
しずるのもそうだけど、ワンアイデアで突き進むにはキングオブコントのネタ時間は長すぎると思う。
台本を覚えるのが大変そうなネタだった。

■8組目 しずる 「LOVE PHANTOM」(最終順位:5位)
このぶっ飛びっぷりで5位なのは正直笑ってしまう。
なにかの番組で見て、印象的なネタだなと思ってはいたんだけど、賞レースでやるネタではないよなあ。
話の筋書き的にはすごく気になるだけに、筋書きではない方向でネタを引っ張っていったのがもったいなかった。
「ダレながら一曲やりきる必要性はあったのか?」という冷静な疑問を抱く自分と、「でも、一曲やりきってるのが一番おもしろいんだよな」と思う正直な自分がいる。
これは初見で輝くネタだから、すでに見たことのある人が会場内にあまりにも多くてウケなかったんだと推察する。
あと、ネタの後の平場が今大会で一番おもしろくて、やっぱり一真さんが好きだなあと再確認した。

■9組目 トム・ブラウン 「おでき」(最終順位:7位)
いつものトム・ブラウンの世界観。
この感じがすでにその場にいる芸人たちにちゃんと共有されていて、賞レースでそこそこ認められているのが人徳というか、なかなかできることじゃないよなあと思う。
やっているのがトム・ブラウンじゃなかったら、最下位なのでは?という。
ある種のブランドのようになってきているのがすごい。

■10組目 ベルナルド 「カメラマン」(最終順位:10位)
10組目に、そしてトム・ブラウンの直後にこれはしんどいぞ!
異様でグロテスクな世界観は完全にトム・ブラウンと同系統であり、そうなってくるとトム・ブラウンよりも脚本が粗いということがすごく目立つ。
雰囲気がけっこう好きだったんだけど、点数がまったく伸びなくて切なかった。
もうちょっと早い出番だったら最下位ではなかったのでは、と思う。
表情の見えない着ぐるみは不利、という法則も働いている気がする。

ファイナルステージ
■1組目 レインボー 「タクシー代多めに貰おうとする女を成敗する男」(最終順位:3位)
これ、ファイナルステージで一番好きだった。ただ、審査でも言われていたけど、一巡目の飲み会のテンションを期待して見てしまうと、まったく違う方向に転がっていくので、もったいない感じもある。
ネタのタイトルが長すぎて笑った。

■2組目 や団 「小料理屋」(最終順位:2位)
かなり嫌な感じの部分が長く続くネタで、オチもなかなかブラックでビビった。これを2本目にしたのは攻めてるなあ。
手品のくだりの伏線回収がすごく好きだった。
ああいう細かい回収がおもしろいんだよな。

■3組目 ロングコートダディ 「警察泣いてる」(最終順位:1位)
衝撃のオチだった。が、ファイヤーサンダーとしずるがラストで人を殺してしまった(推定)のに対し、ロングコートダディはあくまでも「撃たれた」ところでとどめていて、ちゃんとポップに終わらせているのが印象的。このポップさが優勝につながったのかな。
ブラック系やグロ系、ワンアイデア系のネタを連続で見たあとなので、ロングコートダディの健全さがセーフティ的に働いたようにも思えた。


総括
5組目まではふつうの大会だったと思うんだけど、6組目から魔界に突入して、そのまま戻ってこなかった気がした。なんなんだ、この順番。
後半に青色1号がいたら、反動でバク跳ねしていた可能性もあるのでは。
変な大会だったなあ……。
来年も、や団とファイヤーサンダーと青色1号が見たい。
あと、シティホテル3号室やさすらいラビーも見たい。
来年は魔界ではなく人間界で開催してほしいような、また魔界が見たいような、ふしぎな気持ちだ。畳む


#お笑い

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