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2025年11月22日
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2025年11月22日(土)
劇場版総集編 後編「ガールズバンドクライ なぁ、未来。」を劇場で見た。
以下、ネタバレありの感想。
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ガルクラ、やっぱり好きだなあ……としみじみ思う。
TVシリーズで見たときは「事務所を辞める」という選択がすごく悲しかったのだけれど、改めて見たら、これ以外の結末はないと感じた。
「ガールズバンドクライ」は、井芹仁菜の初期衝動の物語だ。
彼女たちの前に立ちはだかる障壁は、「わたしは、間違っていない」という彼女の初期衝動を折ることで解決できる内容であることが多い。
一度でもそれを折ってしまえば、もっと平坦な人生を楽に送れるはず。ダイヤモンドダストと仲良く協力しながら対バンしてもよかったし、父親の協力によっていじめっ子たちと和解することを選ぶこともできた。事務所は辞めなくていいし、対バンを断ったっていい。そうすれば、一時はとても苦しい気持ちになるかもしれないが、その後は社会的に見て簡単な道を歩けたはずだ。
現実問題、みんなそうやって生きている。頭を下げたくない相手に頭を下げたり、我慢してくだらない上司や教師や親の言うことを聞いたり、つきたくないウソをついたりして。
そうして妥協していくことが、ロックではないふつうの人生。
でも、彼女たちはロックを選んだ。みんなの、そして井芹仁菜の初期衝動を守る。それだけが、トゲナシトゲアリのロックのあるべき形。
だから、いつも、話し合いや多数決による合理的な結論が出そうになった瞬間、仁菜のロックがその合理性を壊すという形で決着する。非合理的な結論に対し、メンバーから完全な否定の言葉が出ないのは、彼女たちも合理的でない結論を心の底で求めているからだろう。
牛丼屋のバイトでルパが客から差別的な発言を受け、それに対して怒る仁菜に、「わたしにもロックは必要ということです」と笑顔で言うシーンがあるが、これも「くだらない社会への適応」への反動としてロックが存在していることを表しているように思えた。
バンドの物語にはさまざまな主軸が存在しているだろう。技術の成長、青春、精神面での成熟、バンドメンバーとの一体感、絆の強化など。でも、ガルクラの場合は、そのすべてが結局、初期衝動のところに戻ってくる。知らない人が見れば、「ずっと同じところをぐるぐる回っている」ようにすら見えるかもしれない。ロックとは初期衝動であり、それ以上でもそれ以下でもない。技術の成長は確実にあるはずだが、それを全面に押し出すことはしない。みんなの心が一つになるとか、青春しているとか、そういう部分もあえて控えめにしているような気がしている。誰かと溶け合うことなどなく、自分のロックは自分の心の中に持っておくしかない。それぞれの初期衝動が合流し爆発する瞬間、会場が沸き、観客の心が動く。ただ、それだけの物語。
ここからどう物語が動いていくのか。
彼女たちの初期衝動はどこまでつづいていくのか。
初期衝動とは、いつまでもつづきはしないから初期衝動なのではないかと思う。
「ファースト・アルバムはあんなにインパクトがあってよかったのに、最近は売れ線の同じような曲を量産するようになったなー」、「以前は攻めてて変わった人だと思ったけど、最近は落ち着いているなー」なんてことは現実ではよくある。
もちろん、売れ線の曲をたくさん作れるということは純粋にすごいことであり、称賛されるべきことなのだが、初期衝動との距離は離れていっていることが多いのではないかと思うのだった。
初期衝動に取り憑かれつづけること、その熱意を保ちつづけることはすごく難しいだろう。売れれば売れるほど、ダイヤモンドダストのように、どこかでなにかを妥協しなくてはいけなくなる。
だからこそ、初期衝動のみで前に進みつづけるトゲナシトゲアリがこれからどこへ走り出すのか、ただただ気になっている。
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彼女たちの前に立ちはだかる障壁は、「わたしは、間違っていない」という彼女の初期衝動を折ることで解決できる内容であることが多い。
一度でもそれを折ってしまえば、もっと平坦な人生を楽に送れるはず。ダイヤモンドダストと仲良く協力しながら対バンしてもよかったし、父親の協力によっていじめっ子たちと和解することを選ぶこともできた。事務所は辞めなくていいし、対バンを断ったっていい。そうすれば、一時はとても苦しい気持ちになるかもしれないが、その後は社会的に見て簡単な道を歩けたはずだ。
現実問題、みんなそうやって生きている。頭を下げたくない相手に頭を下げたり、我慢してくだらない上司や教師や親の言うことを聞いたり、つきたくないウソをついたりして。
そうして妥協していくことが、ロックではないふつうの人生。
でも、彼女たちはロックを選んだ。みんなの、そして井芹仁菜の初期衝動を守る。それだけが、トゲナシトゲアリのロックのあるべき形。
だから、いつも、話し合いや多数決による合理的な結論が出そうになった瞬間、仁菜のロックがその合理性を壊すという形で決着する。非合理的な結論に対し、メンバーから完全な否定の言葉が出ないのは、彼女たちも合理的でない結論を心の底で求めているからだろう。
牛丼屋のバイトでルパが客から差別的な発言を受け、それに対して怒る仁菜に、「わたしにもロックは必要ということです」と笑顔で言うシーンがあるが、これも「くだらない社会への適応」への反動としてロックが存在していることを表しているように思えた。
バンドの物語にはさまざまな主軸が存在しているだろう。技術の成長、青春、精神面での成熟、バンドメンバーとの一体感、絆の強化など。でも、ガルクラの場合は、そのすべてが結局、初期衝動のところに戻ってくる。知らない人が見れば、「ずっと同じところをぐるぐる回っている」ようにすら見えるかもしれない。ロックとは初期衝動であり、それ以上でもそれ以下でもない。技術の成長は確実にあるはずだが、それを全面に押し出すことはしない。みんなの心が一つになるとか、青春しているとか、そういう部分もあえて控えめにしているような気がしている。誰かと溶け合うことなどなく、自分のロックは自分の心の中に持っておくしかない。それぞれの初期衝動が合流し爆発する瞬間、会場が沸き、観客の心が動く。ただ、それだけの物語。
ここからどう物語が動いていくのか。
彼女たちの初期衝動はどこまでつづいていくのか。
初期衝動とは、いつまでもつづきはしないから初期衝動なのではないかと思う。
「ファースト・アルバムはあんなにインパクトがあってよかったのに、最近は売れ線の同じような曲を量産するようになったなー」、「以前は攻めてて変わった人だと思ったけど、最近は落ち着いているなー」なんてことは現実ではよくある。
もちろん、売れ線の曲をたくさん作れるということは純粋にすごいことであり、称賛されるべきことなのだが、初期衝動との距離は離れていっていることが多いのではないかと思うのだった。
初期衝動に取り憑かれつづけること、その熱意を保ちつづけることはすごく難しいだろう。売れれば売れるほど、ダイヤモンドダストのように、どこかでなにかを妥協しなくてはいけなくなる。
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