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2026年3月7日
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2026年3月7日(土)
有川ひろ「クロエとオオエ」を読んだ。
横浜で三代つづいた宝石商の息子・大江頼任と、彫金職人の娘・黒江彩。
宝石の価値やオーソドックスなデザインしかわからない大江と、価値ではなく斬新なデザインのときめきを優先する黒江は、お客様のオーダーに答えるべく、さまざまなジュエリーをともにデザインしていく。
そんな仕事の合間に芽生えるのは、黒江への淡い恋心。はたして、頼任の片思いは実るのだろうか。
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有川ひろ、たぶん初読み。
宝石職人の世界が新鮮ですごくおもしろい。宝石の価値をとるか、身につけた人の高揚感や純粋なデザインのかわいさをとるかという二者択一も好き。
ラブコメのパートはテンションがくどくてあまり合わなかったのだが、ともあれ、最後までルース選びやジュエリーデザインの話はがっつりと盛られているので、お仕事小説としての満足感はあると思う。知らない世界の話で、興味深かった。
ちなみに、試みとして非常におもしろいのは、各章の最後に、ジュエリーのイラストとQRコードがついており、コードを読み込むと本物のジュエリーの写真が掲載されているInstagramに飛べるというところ。
この手の企画って、出版社側が独自のサイトを作って、管理の都合で早めにURLごと消されてしまったりといった残念な現象が起きがちなのだが、Instagramを使うことで、URLごと消される心配が薄れている。
作中に登場するジュエリーが、絵空事ではなく本当に存在しているというときめきも相まって、「自分も、買いたい!」という気持ちにさせる。
「この本自体がジュエリーの広告じゃねえか!」というツッコミもあるかもしれないが、「個々のジュエリーに固有の物語がある」というのは最高の付加価値で、楽しいなあと思った。
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