2022年11月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

「“マーダーミステリー×バラエティ”『マーダーマーダー』〜踊る貴婦人〜」を見終わった。
犯人の正体以外はネタバレOKということなので、犯人以外の部分についてさらっと感想を。
一応、見ていない人のために折りたたんでおく。

マーダーミステリーというものがどういうものなのかを知らなかったので、なにをどう手がかりにすればいいのかよくわからないまま見ていたのだが、見終わってみると、丁寧に考えれば誰でも解けそうな構造になっていて、自分もチャレンジしてみたくなった。

ひわちゃんとサツマカワさんの怪演が光っていて楽しかったなー。
サツマカワさんは、演技力やアドリブ力はすごく高いんだけど、存在感が異常すぎてそこだけ浮いてしまうので、ドラマには向かない……というヘンテコな才能の持ち主で、いつも目で追ってしまう。

賀屋さんとひわちゃんが推理面では流され系だったせいもあり、サツマカワさんが全体の雰囲気を引っ張っていき、笑いのベクトルを操作し、さらには議論の主導権までいつのまにか握っていたのはかなりおもしろかった。
「Among Us」のプレイ動画を見ているような気持ちだった。
……というのもラストまで進んでようやく気づいたことで、実際に議論をしている間は、サツマカワさんに主導権を握られたことにはぜんぜん気づかなかったけど……みんながワチャワチャしているとしか思っていなかった。巧妙すぎる。
おいおい、やりたい放題かよ!としか言いようがない。
ハッチポッチステーションの話ばっかりしていたのも、元を辿ればサツマカワさんのせいだろう。

ひわちゃんは自分のペースの笑いを守りつづけていて、ひわちゃんファンとしても楽しめた。
女の子に言い寄られてデレデレになり、完全に言いなりの奴隷になってしまうのが、いかにもひわちゃん!という感じで、よすぎる……このシーンだけでも見た価値があったな……。
ヒートアップしすぎて「インチキババア」と言ってしまったのも好きすぎる。

賀屋さんは第一発見者かつ現場にあるものにベタベタ触ってしまったせいで、逆に全然疑われず、ポジションとしてはおいしくなかったのかもしれない。
疑われないのはミステリーではいいことのはずなのだが、お笑いとしては、疑われたほうがおもしろいからな。
女の子の演技をするときだけイキイキとしているのはすごく笑った。いつもやり慣れてるからね……。畳む


この企画、別の芸人キャストでまたやってくれたら絶対に見たいな……と思った。エンジョイした。

#お笑い

「“マーダーミステリー×バラエティ”『マーダーマーダー』〜踊る貴婦人〜」のお笑い芸人編の配信チケットを買った。
配信終了期限まで余裕があるので、まだ中身は見ていないのだが、本編が2時間以上あって、かなり見応えがありそう。
最近わりと頑張っている自分へのご褒美のつもり。
いったいどんなシナリオなのか、楽しみだ。

きょうはかなり疲れるイベントがあったので、日記は手抜きで。
あしたはSCPを読みまくって、ラジオ父ちゃんを聞くぞー。
たっぷり寝たい。

先月、ピザ屋さんにピザを食べに行ったら、食べようと口を開けた瞬間に、顎の奥の方で「グギッ」という嫌な音がした。
それ以来、顎が痛くて、硬いものがうまく食べられない。
時折、顎から「コキッ」「パキッ」というような変な音がする。
歯医者に行ったところ、特に口の中を見ることもレントゲンを撮ることもなく、聞き取りだけで「顎関節症ですね」と言われ、マウスピースをつけることになった。
だんだんこの状態に慣れてきて、硬くないものは普通に食べられるようにはなってきたが、マウスピースはしばらくつけて寝なければいけないようだ。
顎関節症って、なんなんだよー!
よくわからないまま、マウスピースをひたすらにつけている。

M-1グランプリ準々決勝の結果発表の日だった。
波乱の大激戦。
推し漫才師がいっぱい通っていてすごく嬉しいなか、ラストイヤー組の金属バット、ランジャタイ、見取り図、阿佐ヶ谷姉妹が落選という厳しい現実もあった。苦い結果だが、審査員の本気を感じる。
ラストイヤー組での唯一の生き残りがかもめんたるなの、お笑い新時代という感じで非常にいいな……。
かもめんたるは漫才に対してすごくアグレッシブで、いいんだよなー。

特に金属バットは3回戦でこれまでにないくらいかっ飛ばしてたので、本当にショック。
あと、ダイタクやひつじねいり、怪奇、トム・ブラウンもいないな……。
ひつじねいりはこの仕上がりなら決勝行ける!と勝手に思っていたので残念だ。
まあ、まだワイルドカードによる復活枠があるから、「落ちた……」と泣くには早いけれども。
ワイルドカードは動画再生回数で決まるような感じだった気がするので、動画勢と相性の良さそうな金属バットはここで復活の目があるかもしれない。

昨年ファイナリストのなかでは、ゆにばーす、インディアンス、モグライダーも脱落組。
結局、オズワルド、真空ジェシカ、ロングコートダディの三組しか残らなかったという……。
いや、まさかこの超激戦のなかで真空ジェシカが生き残る側とは思わなかったよ……また決勝行ってほしいな。
KOCと同時進行で頑張っていたロングコートダディが2年連続で残ってるのもすごい。

受かってて嬉しい・期待しているのは、キュウ、ママタルト、真空ジェシカ、ダイヤモンド、ケビンス、カベポスター、かもめんたる、ヤーレンズ、男性ブランコ、ストレッチーズあたりかな。ハイツ友の会もけっこう好き。
このあたりの、普段見慣れているメンツでの決勝があるかもしれないと思うとワクワクが止まらない。
個人的に優勝しそうな風格があると思うのは、カベポスターとストレッチーズだが、ママタルトにドカンとやってほしい気持ちもかなりある。
どんな決勝になるのか、楽しみだー。

#お笑い

澤村伊智「怪談小説という名の小説怪談」を読んだ。

相変わらず、ホラーなのに理知的でおもしろかった。
作品のなかに理論がちゃんと通っているので、説得力があるし、スッキリ読める。
存在しない小説の恐怖だけがどこまでも追いかけてくる「涸れ井戸の声」がベストだった。
「高速怪談」だけは既読だったが、構成が凝っていて完成度高いと思う。これはなにかのアンソロジーに入ってたのかな。
ラストの「怪談怪談」もよかったなー。
やっぱり、そこにあるのが『文字』ではなく『音声』であることってすごく怖いんだなと思う。

#読書

「ライブアライブ」現代編をクリアした。

今回のモチーフは格闘ゲーム。
格ゲー経験者なら深くうなずける再現度の高さで、非常に雰囲気がいい。
たまたま自分の選んだキャラ順がよかったのかもしれないが(反撃や状態異常系が早めにそろっていた気がする)、難しいことはなく、するっとクリアしてしまった。お相撲さんに一度負けたくらい。
ラスボス、あまり歯ごたえないな……。
ジャーマンを繰り返しているだけでなんとかなってしまった。
技を集める過程を楽しむ感じだった。
かなり人数が少ないのに、ちゃんとムエタイ枠がいるのが嬉しかった。あと、ルチャ・リブレもいいよね。

次は近未来編をやるつもり。
序盤だけやったが、なんだか独特なテンションで、異様な雰囲気が漂っている。

#ゲーム

「霊媒探偵・城塚翡翠」5話を見た。

2話と3話を見逃してしまった(録画はした)のだが、4話と5話だけでも反則級におもしろい。
ロジック硬めで大満足。「踊る人形」を引用してくるところも好きすぎ。
1話を見たときの物足りなさや違和感に対して、ちゃんとアンサーがあったのは嬉しかったなあ。
「あなたが物足りないと思ったその直感……合ってますよ!!」と言ってくれるようなタイプの作品、いいよね。

「『異能』で一足飛びに突き止めた真相に『論理』で説明をあとづけする」という構造が流行していると一昔前に思っていたのだけれど、どうやらこのよくある構造の裏をかいていくという新たなフェーズに突入しているようだ……というときめきもあり、嬉しいドラマだった。原作を読みたくなった。

こういう構造の作品を映像化するにあたって、連続ドラマという形式はおそらくタブーであったと思う(キャラクターの扱い的にも、視聴率がとりづらい構造であるという意味でも)。
それをあえて丁寧にやったというところが非常に挑戦的で、好感度高いなと思う。
視聴率がとりたいのなら、王道ストーリーでキャラクターに愛着を持たせて、ちょっとずつ話を盛り上げていく無難な構成のほうがたぶん強いだろう。
不完全な謎解きを提出してしまうことで1話や2話で脱落する可能性を上げているうえ、ラストでそれまでに出てきたキャラクターや俳優が好きだった人を振り落とすかもしれないような冒険に出ることはリスキーだ。
だが、本格の在り方としてはこれがあまりにも正しい……!
本格ファン一本釣りともいえるドラマで、満足度が高かった。来週からどうなるのかも気になるところ。

#ドラマ

久しぶりにSCPをいろいろ読み直している。
まだまだ読んだことがないやつがあるし、前に読んだやつを読み返すのもおもしろい。
いくらでも時間が溶けるぜ。

最近、初めて読んでよかったのは SCP-2616-JP「雪中送炭」だ。
JPは好みにクリティカルヒットすることが少なめなんだけども、これは非常に好き。
クオリティの高い「意味がわかると怖い話」で素晴らしい。
本当にSafeなのか!?害はないのか!?と考えながら読むのが楽しいし、含みのあるオチも好きすぎる。

よくできた「意味がわかると怖い話」が読みたい!と騒いでいたけど、SCPにはけっこうありそうな気がする。発掘したいな。

埼玉に越してきてかなりの時間が経つが、「埼玉県民の日」という、学校が休みになる超うらやましい謎のイベントが毎年あると知ったときは衝撃を受けた。
自分が住んでいた地域にはそんなのなかったぞ。

今年の埼玉県民の日を目前にして、調べてみて初めてわかったのだが、「埼玉県民の日」とは廃藩置県の際に埼玉県が生まれた日のこと。
かなり由緒ある日だ。

県民の日自体はそこそこよくある記念日のようだが、学校が休みになる文化は関東の一都五県にしかないらしい。
選ばれし関東の民だけが、地方民よりも多くお休みをもらっていたのだ。
いいなー。

大型アプデを迎えた「Tap Ninja」が軌道に乗ってきていて楽しい。
Steam内実績70%までクリアした。プレイ時間は162時間。
頭のなかをからっぽにしたいときに最適。
アプデで実装されたペット機能がなかなかかわいい。
地道に進めていれば、定期的にサクサク転生できるゲームバランスが嬉しいな。

#ゲーム
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「佐久間宣行のオールナイトニッポン0(ZERO)」をまとめて聞いているが、エピソードトークにハズレがなさすぎて凄まじい。

特に、一見地雷に思える個性的なやりとりをする店主の飲食店に行って、激ウマなメシを食う系のエピソードは本当におもしろい。
飲食店の話は前に聞いてたときにもあった気がするな。

普段はコンビのラジオしか聞かない人間なので、ひとりしゃべりでここまでおもしろくなるのかー!と毎度新鮮に聞いている。
必死にかじりついて聞くというよりは、ゲームしながらとか料理しながらまったり聞いて、時折爆笑するような、そんな日常に寄り添ったラジオだ。楽しい。

#ラジオ



ネタ飛ばしの青に立ち向かう真空ジェシカを見に行ったら、ヤーレンズがおもしろすぎて、他が全部飛んでしまった。
恐るべし、ヤーレンズ。
ラーメン屋を題材にした漫才やコントはわりとよくある印象だけど、それを「駐車場の跡地にできたラーメン屋」にするだけでこんなにも個性が膨らんでおもしろくなるのか……!という、非常に技巧的で緻密なアイデアのネタだった。いつまでも駐車場要素を引きずりつづけるのが楽しすぎる。

真空ジェシカの金八のネタは前にも見たので目新しさはなかったが、「変な免許とってる……! 普通免許とったらついてくるやつなのに……」「山人間たけるはぼくの将来の姿だ……」は死ぬほど好き。
ネタ飛ばしの青を知る人間だけが板書のシーンで大爆笑するという内輪ネタも含めて楽しかった。

今のところ、「めっちゃ仕上がってるな」と思ったのは、金属バットとオズワルドとヤーレンズかなあ。
まだまだたくさんあるので、他のもじっくり見ていこう。

#お笑い



M-1グランプリ3回戦動画めぐりの旅が始まっている。

オズワルドは予想通りめちゃくちゃ仕上がってて素晴らしい。勝ちに行ってる……!
「じゃあ誰にしようかなぁ~?」のところの畠中さんの笑顔がよすぎる。
今年は勝てるネタが全然ないとか言ってたのは何だったんだろうな……一組だけ戦場のレベルが違う感じがするなあ。

なにげに、今ホットな「犯人しか知らないはずのことを口走っても、それを本当に犯人しか知りえないことだと立証できるまでは犯人ではない」の理想的な例でもあり、楽しかった。

キュウは清水さんの顔がおもしろいシリーズで、こちらも安定していて、準々決勝が楽しみ。

#お笑い

「ゴジラ FINAL WARS」に出てくるガイガンが好き!
という話を繰り返ししているのだが、いつのまにかよくわからないグッズが作られていた。

2004年ガイガンをモチーフにしたペーパーナイフ だ。

ゴジラとウルトラマンは、ありとあらゆるグッズを作り尽くしすぎて、時折、需要の謎なグッズを作っているよな。
せめて同じものを2個セットで売ってほしいところだ。

#特撮

「真空ジェシカのラジオ父ちゃん」(2022年11月5日)を聞く。

以前も何回かあった、ラジオで採用されたネタの盗用疑惑の話がまた持ち上がっていた。
今回は、複数あったのと、本文まんま引用かつネタ元が明確なせいで100%黒っぽいけど、単発でのネタ盗用を黒判定するのって非常に難しいよな~と毎回思う。
特に、ともはるさんのコーナーだと、わりと頑張れば別の人でも思いつけそうな発想(ダジャレとか)が多いからなあ。
最近流行りの芸能人の名前やネタ内容から、ダジャレを逆算して作る……となると似たような韻を踏む言葉なんて限られているから、盗用じゃなくても普通にネタかぶりはしそう。

真空ジェシカのスタンスの好きなところは、盗用は基本グレーで判定する(ネタがたまたまかぶった可能性を考慮する)ところかもしれない。
たまたまかぶっただけなのに黒判定されたら、たぶんその人はもう投稿しないだろうし、すべての可能性を考慮する気遣いは大事。
それにしても、爆速おばちゃんが日常RTA以外にもネタかぶり調査という特技を持っていたのはおもしろすぎる。
何者なんだよ、爆速おばちゃん……。

#ラジオ

「ライブアライブ」功夫編をクリアした。
ここまでのプレイ時間は4時間くらい。

RPGって、たいていは一本道だから「やらされてる感」や「最初から全部流れが決まってる感」があると思う。
このあたりを「決まった脚本を演じさせられているのではなく、プレイヤーの選択によって流れが変わった」と思わせてくれるゲームはすごくおもしろいし、愛着がわく。

功夫編は、どこからどこまでが決まった流れだったのかわからないし、最後の結末も、プレイヤーが下手くそだったら、たどり着けなかったかもしれないのでは?(レベル調整的な意味で)と思わせてくるところがうまかった。予定調和っぽさが少ない構造になっているというか。

カンフー映画の世界観の再現度も高く、カンフー映画を多少見たことがある人なら、「こういう展開、見たことある!」と感心するだろう。
カンフー映画によくある復讐の文脈はあまり好きではないのだが、再現度が高くて熱い展開なので、すごく楽しめた。
街で肉まんの大安売りが行われはじめたシーンが愉快だった。
回復薬をケチりすぎて、ラスボスを倒してもなお、大量に余ったのは悲しかった。

#ゲーム

「ライブアライブ」西部編をクリアした。

家族がファンなだけで、このゲームのことはなにも知らない。
昔やったこともないし、話を聞いたこともないので、ネタバレ知識は皆無。

ミルクでも飲んでな!と侮辱されながら、無限にミルクを飲めるのが好き。おいしそう。
大事な決闘シーン(シリアス)なのに火炎ビンで相手を倒してしまい、罪悪感が募った。最低だ、オレって……。
火炎ビン、かなり強いので、たぶんまたやることになったとしても火炎ビンで倒してしまう気がする。

罠集め+ボス戦は初見では失敗してしまい、二回目で丁寧に探索してようやくクリアー。
罠を仕掛ける時間もある程度見ておかないと、抱え落ちになりがち。
一回負けてガトリングガンの絶望を知った上で挑むと、達成感があるなあ。

#ゲーム



「トークサバイバー!〜トークが面白いと生き残れるドラマ〜」のOPがすごく好きで、定期的に見たくなる。
と思っていたら、公式がOPだけのまとめ動画を出してくれていて非常に助かる。
小宮さんと安村さんがじゃれあっている、よくわからない謎のカットが好きだー。
あと、今見直すと伊藤さんとイワクラさんが隣り合って、イワクラさんが伊藤さんをじっと見つめてるカットがあって、非常によい味。

第二期とかないんだろうか??と思って調べたら、制作決定 していた。
うわー、楽しみすぎる。早く見たいなあ。

#お笑い

「チェンソーマン」第4話のエンディング曲。
「知らない歌手だけど、この曲の感じは絶対ボカロPだろ!!??」と思ったら、本当にボカロPだった。
かわいらしくて、パワーちゃんに合ってていい曲。ギュルギュルする伴奏の感じがいい。
今まででいちばん好き!!と言いたかったが、いちばんは2話の曲かな。



2話は映像的にもオシャレで気だるくてすごく好きで、毎週これが流れても全然かまわないなと思った。

#視聴メモ

ヒオカ「死にそうだけど生きてます」を読了。

貧困家庭で虐待されて育ち、おとなになってもその影響を引きずりつづける著者による半生の記録と、日本社会の抱える問題について書いた本。
いつしか日本社会に溶け込んでしまった『自己責任』というよくない概念と、その裏で踏みつけにされつづける貧困者の姿を丁寧に語っていて、具体的ですごくわかりやすかった。

高校の制服が買えない。
参考書が買えなくて勉強ができない。
大学の飲み会に行けない。
流行についていけない。
新しい下着や洋服が買えない。
成人式に着ていく振り袖がない。
家賃の予算は3万円で、ぼろぼろのシェアハウスにしか住めない。
問題が起きて引っ越ししようとしても、やはりその先もシェアハウス。
すべては、お金がないから。

そういったちょっとした不具合がいたるところに散りばめられた人生では、すこしの体調不良ですら、命を脅かす出費となりうる。入院先の病院で「これ以上入院していたら破産してしまう」と言って泣くくだりは本当に悲しくて、つらかった。

『子どもの貧困は救うべきだが、20歳を超えているなら自己責任だ』など、驚愕するような残酷で想像力のない意見が著者のところへ届いているのを見て、やっぱりこの国は致命的に病んでいるのかもしれないと思う。20歳で急に人生や環境が切り替わることはなく、子どもの貧困と大人の貧困は完全に地続きである。

人生の初期パラメータは、どんなに努力しても埋めることのできない格差である。
最低限の教育が受けられるかどうかも、いい学校へ行けるかどうかも、奨学金を借りずに大学に行けるかどうかも、たいていは生まれたときの環境によって、ほぼ決まっている。
学力そのものは努力で伸ばせても、『学力を努力で伸ばせる程度に恵まれた勉強環境』は努力しても手に入らない。
静かな勉強部屋があるとか、四六時中怒鳴りつけてくる親がいないとか、ヤングケアラーでないとか、親がきちんとした食事を三食つくってくれるとか、親の収入が充分であるとか……そういった環境を当たり前に手にしている人は、それが恵まれているとは気づかないだけだ。
努力で格差を埋められるような逆転劇は、誰にでもできることではない。むしろ、珍しい部類のものだからこそ話題になる。

恵まれている人ほど、自分の現在の社会的地位は『自らの努力で勝ち取ったもの』だと思いたがる。
手に入れられなかった人に対し、『努力が足りなかった』『自己責任だ』と思いこんでしまう。その考え方こそが、格差を余計に広げていくのに。
自分の強者性に自覚的になりながら、弱者性とも丁寧に向き合っていきたいと思える、そんな本だった。

#読書

2022年10月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

「M-1グランプリ」3回戦、東京勢の結果が明日発表される。
関西では、ももとフースーヤとアキナが落選するという大乱戦になっていたのだが、東京はどうなんだろう。

怪奇だけが先んじて3回戦ネタを上げているけど、去年よりもオーソドックスな漫才に近づいてきていて、着々と怪奇流の漫才をものにしている感じで、ワクワクした。
完全に勝てる雰囲気になってきている……!
相変わらず、『漫才』というシステムの構造をギリギリのラインで破壊するという作業を丁寧にやっているし、昨年よりもその精度が上がっていっている体感がある。



毎回、しっかりラストに尺を余らせて顔芸の時間にするところが好き。
これをM-1会場バージョンと見比べるのも楽しみなので、しばらくはYouTubeの3回戦動画監視員になりそう。

#お笑い

きょうはドライブ。
群馬にある道の駅へ行った。
全国道の駅ランキング11位という凄まじい高ランクの道の駅らしかったが、着いたときにはほとんど店が閉まっていたのであまり満喫できなかった。群馬みやげをいくつか買って帰った。
休日にいつも起きるのが遅い、というのはやっぱり人生を損しているんだな……という気持ちになった。
次回はもっと早く起きてエンジョイしたい。



怪奇!YesどんぐりRPGのダイヤモンドパロディ漫才がとても好き。
ダイヤモンドの「スタバ」は唯一無二ともいえる個性的なネタだが、この「スタバ」のおもしろさを完全に理解した上で怪奇の個性も発揮しているところがさすが。
まんなかのどんぐりたけしがただの置物なのが最高。

どう見ても一緒じゃないものを「一緒じゃない?」と言って「一緒じゃねえよ!」と突っ込むくだりが「スタバ」のキモなのだが、どう見ても一緒なのに「一緒じゃない?」「一緒じゃねえよ!」の流れがそのまんまになっているのがいい。
もともとバグっぽい話なのに、さらにバグっぽくなっておもしろい。

あと、序盤でアキトさんがすっ転ぶくだりが、まったく関係ないようでいて実は野澤さんの骨折を示唆しているのも非常に楽しい。細やか。

#お笑い

「ママタルトのラジオまーちゃん」(2022年10月25日)を聞く。

今回は、電話でのリスナー相談コーナーで、「漫才の作り方(急いで作るときのヒントの探し方)」の話をひわちゃんがしていて、漫才以外の創作にも応用できそうな話でよかった。

「お葬式」というネタをやろうと思っていたとすると、まずは「漫才 お葬式」でYouTube検索して、有名な漫才師のお葬式を題材にしたネタをチェックする。
サンドウィッチマンやトータルテンボス、ナイツなどの人気芸人のネタの話の流れをざっと見て、そのなかで、彼らがまだやっていないネタを探す。
人間の発想には限界があり、どうしても初手ではネタかぶりが発生してしまう可能性があるので、先に先人のネタを知っておくことで、意図していないネタかぶりを防ぐことができる。
また、○分ネタのなかで○回ボケているという回数も把握できるので、そのあたりはそのまま使わせてもらえば、テンポのいい漫才ができあがる。
お話の設定やプロットの流れ、テンポやボケの個数などを参考にしつつ、ボケやツッコミの内容は全部、まったく違うものにすげ替えていく。
この作業だけで、1時間くらいで漫才を作ることができる、という話だった。
もちろん、自分たちのやりたいことの軸がしっかりしていなければ成功しない手法だが、この作り方は非常にわかりやすい。
すごくロジカルなので、自分でやってみたくもなる。

創作とは、一からすべてを自分の力で作らなければいけないもので、他人の作品を参考にするなんてとんでもない……という思い込みは、創作をしない人のあいだで根強く残っているものだ。
しかし、たとえば研究論文の世界では『先行研究をある程度確認していること』は当然の前段階であるし、その前段階を経ている以上、意図しないネタかぶりは存在しえない。
また、推理小説の世界には、かなり細かいスパンでトリックの流行り廃りがあり、これを把握せずに新作推理小説を書くのは不可能であろう。
極端な例を挙げると、令和の時代に「針と糸で作った密室」や「凶器は氷だった」、「犯人が後ろ向きに歩いて雪密室を作った」などのトリックをなんのひねりもなく発表すれば、失笑されるだけでなく、現代推理小説を読んだことがない人間なのかと疑われても仕方ないだろう。
叙述トリックなども、片っ端からやられ尽くしたあと、やられていない方法を必死に探すフェーズに入ってきているので、生半可な内容では通用しない。
もちろん、通常の娯楽小説にも内容の流行り廃りはあるけれど、推理ものにおいては先人とのネタかぶりはほぼタブーとされているので、特に下調べが必要な分野だと思う。
下調べを重ね、すでに成功した作品の骨組みをコピーすることは、創作において有効な手法だといえる。

自分の作りたい分野でかつて、どんな作品が作られているのか。そして、どんな作品がウケているのか。
ウケる作品の特徴を掴み、その特徴のみを残し、内容をすげ替えて新しいものを作るという作業は、どんな創作にでも使える、オーソドックスなテクニックだ。
漫才もそういうふうに作られているのか、と知れたのが、すごく新鮮でおもしろかった。

#ラジオ

積んでいた「春ゆきてレトロチカ」をプレイしている。今、第二章が終わったところ。

従来、たいていの推理ゲームは一本道であり、たったひとつの解答にたどり着くまで、総当たりすれば簡単にクリアできてしまうパターンが多かった。
常に正しい道への誘導を受けている状態では、プレイヤー自身の試行錯誤や論理の組み立てが介在できる余地は非常に少ないといえるだろう。
あの「逆転裁判」ですら、ほとんどの局面でプレイヤーは真実への誘導を受けつづけている。まっさらなところから犯人を特定しろと言われることはあまりない。

「春ゆきてレトロチカ」において、推理とは『謎』をつないで『仮説』を作り、その仮説をつなぎ合わせて真実を導くことである。間違った仮説をつないでしまうと、真実が導けない。
全体を見通しながら、たくさんの間違った仮説のなかからそれっぽい論理を探していく。犯人を追い詰めながら情報を集めるのではなく、最初に集め終わった情報を使って、一から自分の力で犯人を決めていく。
この作業は、これまでの推理ゲームにはあまりなかったもので、非常に新鮮だ。

ただし、論理運びにはやや不満が残る部分もある。
「それは証拠にしちゃいけないのでは?」とか、「そういう手がかりを重要視するのはやや好みに反する」というような要素がちょこちょこある。
以下、軽いネタバレなので、伏せ字で。(具体的な真相や犯人については伏せつつ)

特に気になるのは、決定的な証拠として「犯人があることに気づかなかった」という状況証拠を使っていること。
最近よく話題になる「犯人しか知りえないことを口走ったから犯人とは限らない」問題などの要素とやや似たものを感じるが、その人物がなにかに気づかなかったという事実は証拠にはなりえないと思う。
逆に、気づいたことであれば納得できるけれど、人間は機械ではないので、どれだけ気づく確率が高かったとしても、気づかないことはありえる。ぼーっとしていたとか、非常時で動転していたとか、理由はいくらでも考えられる。
なにかをしたことは物証で証明できるが、しなかったことには物証がないため、証明するのは難しい。
この事件の場合は、毒殺未遂事件が目の前で発生した直後(しかも犯人として疑われたばかり)という状況なので、動転して気づかない可能性は充分あると思う。
犯人をゆさぶる材料としては使えるかもしれないが、その人物が犯人であるという確証としてこれを用いているのは、不確実であり、ロジックとしてはやや不満だ。たぶん、このあたりは好みの問題だとは思うけれど。
そもそも、腕力を論拠にするのも、本格推理的には禁じ手だと思っているので、そういう意味でもすこし物足りない論理運びの話だった。畳む


#ゲーム

坂本慎太郎のライブに行ってきた。すごかった。
言葉も思考もなくなって、自分が完全な無になってしまった気がした。
こんな経験は生まれて初めてで、まだ現実に戻って来れていない。
好きな曲が盛りだくさんで最高のライブだったのだが、思い返すにはまだ時間がかかりそうだ。

「JUDGE EYES 死神の遺言」をクリアしたので、新しいゲームを買ってもいいはず!

……と思ったが、「春ゆきてレトロチカ」や「大逆転裁判」を積んでいるので、まずはそっちだろうか。
「ピオフィオーレの晩鐘」と「花咲くまにまに」もあるし、「ワールドトリガー ボーダレスミッション」もあったり。

「龍が如く維新!極」がもうすぐ出ることを考えると、次は終盤まで行って放置している「龍が如く3」をやりきるか、あるいは「LOST JUDGMENT 裁かれざる記憶」かなあ……。
「龍が如く8」が来る前にシリーズ制覇するのが理想的なんだけど、連続でやるとマンネリになっちゃう気もして、悩むなあ。

新しいポケモンも気になるし、「ディスコ エリジウム」も気になるしで、やっぱり1本くらいは買ってもいいんじゃないか!?という気持ちもある。
すでに買ったゲームを年内クリアを目指してやるか、新作を買って流行の波に乗るか……どうする!?

#ゲーム

「JUDGE EYES:死神の遺言」、メインストーリークリア。
プレイ時間は38時間。

ラストで黒幕についてもっと掘り下げがあるのかと思っていたので、なんだかあっさりと駆け足で終わってしまった気はするが、全体としては、盛りだくさんのパワー系シナリオですごく楽しかった。
モグラとのラストバトルは演出含めてハラハラドキドキでよかったなあ。

個人で敵と戦うのではなく、事件を解決するうちに集まってきた仲間たちでパーティを組んで、みんなですこしずつ協力して巨悪へ立ち向かう、という構成は、「龍が如く6」や「龍が如く7」とも通じるものがあった。
このコンセプトが7の原点なのだろうか。

ただし、「龍が如く6」と同じく、パーティ人数の多さとバトルのシステムがあまり噛み合っておらず、みんなでわちゃわちゃしているだけで、思うようには動いてくれなかったり、放っておくと勝手に敵を倒しまくっていたり(逆になにも攻撃しないでぼんやりしていたり)と、若干の不満点はあるかもしれない。
パーティがたくさんいる以上は、すべてのキャラを思い通りに動かしたくなるのが人情だが、「龍が如く」のアクションの仕様だとどうしてもそれは不可能だし煩雑なので……そういう意味では、「龍が如く7」がRPGに転換したのは、パーティを中心としたシナリオを実際のバトルに活かすためだったのだろうか、とも思える。

個人的にお気に入りなのはフレンドイベント。
街中の人たちと仲良くなっていくうちに人間関係が広がっていく気持ちよさは、「維新」や「7」でもあったけれど、今作でも総勢50人のフレンドが神室町での生活のなかに根付いている。
まだ33人としか仲良くなっていないので、プレミアムアドベンチャーでぼちぼち友だちを増やそうと思う。

トロフィーはここまでで40%。
全部埋めるにはけっこう面倒なものが多いので、トロコンは目指さないけれど、もうちょっと集めてみてもいいかな。

#ゲーム

「救急戦隊ゴーゴーファイブ」をマラソンしているが、余すところなくおもしろいので、逆に感想を書きづらい。

リアルな回(32話など)やシリアス重めの回(27話、34話など)が多い印象なんだけど、第36話「奥義!竜巻落とし」は完全にギャグに振り切ってておもしろかったなあ。

ナガレとマツリが掘り下げエピソード多めな一方、ショウとダイモンってあんまり掘り下げられてなくて、キャラのイメージがぼんやりしているなあ……と思っていた。
最初期はショウとダイモンの区别がついていなかったくらいだ。

そこへ36話をぶつけられて、「ダイモンってこういうやつだったんだ~~!!」という納得感で満たされたのがよかった。
ギャグ回なのに、ダイモンのキャラクター性がよくわかるシナリオになっていて、好きだったなー。
ダイモンに関しては、この少し前に27話という掘り下げもあり、『未熟さもあるけれど素直で熱い三枚目』という造形が36話にして完全に固まったのが非常によかったと思う。

ショウは、主役回と見せかけてゲストキャラが出張ってくるパターンが多くて、まだどういう人なのかよくわからないんだよなー。今後に期待だ。
なんとなく、マトイ&ナガレが『みんなを見守る兄キャラ』、マツリ&ダイモンが『未熟な末っ子キャラ』ななか、ショウはどちらにも属していなくて、難しい立ち位置なのかな~という気はする。

#特撮

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